勝負の世界

オリンピック柔道の日本代表は金メダルラッシュで幕を閉じた。いくら日本は柔道の本家本元とはいえ、これほどの数の金メダルを日本人選手が獲得すると予想した人は少なかったであろう。

周囲の予想を覆す成績を残した選手がいた一方で、井上康生選手のように、誰もが金メダル確実と思っていた選手でも決勝戦に勝ち進むことはできなかった。勝負の世界は一寸先は何が起こるかわからないのである。

日常生活でもオリンピックの舞台ほどドラマチックでは無いにしろ、一寸先は何が起ころかわからない。もちろん全てのことに対して準備ができるわけではない。しかし、自分ができうる限りの準備はしておきたい。

仮に準備ができておらず、そのときは思うようなパフォーマンスが発揮できなかったとしても、これから直面する事柄については何でも前向きに考えて取り組んでいきたいと思う。そのときには悪いように思えても、後々何かの糧になるかもしれない。

メダルは残りの人生全てが幸福に満ちたものだと保証するものではないだろう。まだ次回の北京オリンピックも狙える選手もいることであろう。今回のオリンピックが明日からの生活にとって良いものとなるのか、ならないのかはこれからの生き方にかかってくるのだと思う。自分の肝にも命じておきたい。